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テスラ「サイバートラック」徹底分解 全体編 書籍
監修:日経BP 総合研究所
1,100,000円
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全て税込み表示です
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- 小計
- 円 (税込)
内容紹介
数々の先端技術を導入した「サイバートラック」
テスラの設計思想と開発方針を読み解く
テスラは、米国で人気のピックアップトラックの電気自動車(EV)として「サイバートラック」を2023年11月末に発売しました。数々の先端技術をいち早く導入し、自動車関連の技術者にとっては今後のEV開発において絶対に目を離せない存在です。日本への市場導入は未定なことから米国仕様車を入手し、分解調査を実施しました。
最大の特徴は、ステアリングシャフトがなく、ステアリングの切れ角を電気信号で伝達し、操舵する「ステア・バイ・ワイヤ」を採用していること。後輪も±8.5度ほどステアリングと連動して操舵できるため、大きな車体にかかわらず普通車の感覚で運転することができるようになっています。
車体は、前後に「ギガキャスト」と呼ばれる大型アルミ鋳造品で構成されています。さらに車体を構成する部品の多くに鋳造品を採用しており、キャスト構造の車体といっても過言ではありません。また、車体の下部は電池パックが構造部材として配置され、電池パックがフロアとして機能しています。
電池パックは「4680」と呼ぶ円筒型セルを用いたリチウムイオン2次電池を採用し、電池パックの薄型化を実現しています。さらに、電池パック後部にある「ペントハウス」と呼ぶ高電圧ユニットに搭載されている車載充電器/DC-DCコンバーターを一体化したユニットは、新たに外部給電が可能な「V2H」の機能を装備したにもかかわらず、「モデル3」よりも小型・薄型化が進んでおり、驚きに値します。
分解車両は四輪駆動車で、リア駆動ユニットは永久磁石式で、フロント駆動ユニットは誘導式を採用するものの、外観上の違いはなく、減速機やインバーターを含めて部品の共有化を図っています。インバーターは、驚異的に小型化されていたモデル3のインバーターよりも一回り小さくなっており、テスラの技術進化を垣間見ることができます。
電装品としては、48V車載ネットワークを新たに構築し、電流値とハーネスの重量を大幅に低減させています。電子制御ユニット(ECU)は中央集権化を進めた「ゾーン型」を進化させ、電子部品に合わせて48Vや12Vなど各電圧で作動する新たなアーキテクチャーを開発しています。水冷式車載コンピューターは、自動運転支援システムの制御には自社開発のSoCを2つ搭載した基板を、マルチメディア系の制御にはAMDのSoCを搭載した基板を採用しています。
自動運転支援システムのセンサーは、LiDARは用いずに8個の外部カメラで対応したほか、車内には室内カメラと乗員検知用のレーダーを装備しています。このほか、3段階で車高を変えられるエアサスペンションを採用し、その空気圧を利用して電池パック内部を加圧して水の侵入を防ぐ用途にも流用するなど、多彩な装備を満載しています。
本レポートには、これまでの自動車にはない、新しい発想で技術導入を積極的に進めるテスラの設計思想や開発方針、技術動向を捉える上で欠かせない情報を多数掲載していますので、ぜひご活用ください。
★本レポートをオンラインで閲覧・検索できる「オンラインサービス」とのセットもご用意!
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テスラの設計思想と開発方針を読み解く
テスラは、米国で人気のピックアップトラックの電気自動車(EV)として「サイバートラック」を2023年11月末に発売しました。数々の先端技術をいち早く導入し、自動車関連の技術者にとっては今後のEV開発において絶対に目を離せない存在です。日本への市場導入は未定なことから米国仕様車を入手し、分解調査を実施しました。
最大の特徴は、ステアリングシャフトがなく、ステアリングの切れ角を電気信号で伝達し、操舵する「ステア・バイ・ワイヤ」を採用していること。後輪も±8.5度ほどステアリングと連動して操舵できるため、大きな車体にかかわらず普通車の感覚で運転することができるようになっています。
車体は、前後に「ギガキャスト」と呼ばれる大型アルミ鋳造品で構成されています。さらに車体を構成する部品の多くに鋳造品を採用しており、キャスト構造の車体といっても過言ではありません。また、車体の下部は電池パックが構造部材として配置され、電池パックがフロアとして機能しています。
電池パックは「4680」と呼ぶ円筒型セルを用いたリチウムイオン2次電池を採用し、電池パックの薄型化を実現しています。さらに、電池パック後部にある「ペントハウス」と呼ぶ高電圧ユニットに搭載されている車載充電器/DC-DCコンバーターを一体化したユニットは、新たに外部給電が可能な「V2H」の機能を装備したにもかかわらず、「モデル3」よりも小型・薄型化が進んでおり、驚きに値します。
分解車両は四輪駆動車で、リア駆動ユニットは永久磁石式で、フロント駆動ユニットは誘導式を採用するものの、外観上の違いはなく、減速機やインバーターを含めて部品の共有化を図っています。インバーターは、驚異的に小型化されていたモデル3のインバーターよりも一回り小さくなっており、テスラの技術進化を垣間見ることができます。
電装品としては、48V車載ネットワークを新たに構築し、電流値とハーネスの重量を大幅に低減させています。電子制御ユニット(ECU)は中央集権化を進めた「ゾーン型」を進化させ、電子部品に合わせて48Vや12Vなど各電圧で作動する新たなアーキテクチャーを開発しています。水冷式車載コンピューターは、自動運転支援システムの制御には自社開発のSoCを2つ搭載した基板を、マルチメディア系の制御にはAMDのSoCを搭載した基板を採用しています。
自動運転支援システムのセンサーは、LiDARは用いずに8個の外部カメラで対応したほか、車内には室内カメラと乗員検知用のレーダーを装備しています。このほか、3段階で車高を変えられるエアサスペンションを採用し、その空気圧を利用して電池パック内部を加圧して水の侵入を防ぐ用途にも流用するなど、多彩な装備を満載しています。
本レポートには、これまでの自動車にはない、新しい発想で技術導入を積極的に進めるテスラの設計思想や開発方針、技術動向を捉える上で欠かせない情報を多数掲載していますので、ぜひご活用ください。
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商品詳細
- 発行元
- 日経BP社
- 発行日
- 2025年5月29日
- ISBN
- 9784296205417
- ページ数
- 約 500
- サイズ
- レポート(A4判)+DVD
- 原著者
- 監修:日経BP 総合研究所