コピーと同義語とも言えるゼロックス。米ゼロックスコーポレーションと日本の富士フイルムのジョイントベンチャーとして富士ゼロックスが設立されたのは1962年。その時に持ち込まれたビジネスモデルが、「複写機を売るのではなく、複写サービスを売る」。コピー機本体はレンタルし、基本レンタル料とコピー1枚あたりのチャージ料、そして消耗品代も含めた料金を徴収する。その中に、保守料金や部品代も含める－－この独特のビジネスモデルを確立した富士ゼロックスも、市場環境が激しく変化するな状況の中で自己改革を迫られている。「知」のカルチャーが脈々と息づくザ・ドキュメント・カンパニーは、「サービス」と「知の創造」を二つの軸に「原点回帰」を始めている。具体的には、うちなるビジネスイノベーションを推進すると同時に、そのダイナミズムを新たな収益源、ビジネスモデルを創造しつつある。経営環境が激変する今日、どの企業にとっても新たな経営モデルの構築は喫緊の課題。本書では、富士ゼロックスのビジネスイノベーションを実態を紹介することで、企業に対する今日的要請への回答のヒントとする。

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